- HOME
- 青年 / 森鴎外(名著復刻全集)
青年 / 森鴎外(名著復刻全集)
著者:森鴎外
刊行:日本近代文学館
製作:ほるぷ出版
発行年:1973年
サイズ:198mm×133mm(外箱あり)
商品の状態:表紙に僅かなスレあり。本文の状態は概ね良好です。
日本の文豪森鴎外による長編青春小説です。夏目漱石の『三四郎』に影響を受けて書かれています。一人の青年が作家を目指して❝何者か❞になろうと苦悩する様子は、twitter等のSNSで誰もがクリエイターを目指せるようになった昨今、ますます共感できる内容となっています。そして2022年は《森鴎外没後100周年》にあたります。この節目に是非本書を手にとって頂けますと幸甚です。
「何笑ふんだい」と、大村が云つた。
「けふは話がはずんで、愉快ですね。」
「さうさ。一々の詞を秤の皿に載せるやうな事をせずに、なんでも言ひたい事を言ふのは、我々青年の特権だね。」
「なぜ人間は年を取るに従つて偽善に陥つてしまふでせう。」
「さうさね。偽善といふのは酷かも知れないが、甲らが硬くなるには違ひないね。永遠なる生命が無いと共に、永遠なる若さも無いのだね。」
—— 上記は本文(p244)からの引用です ——
¥1,320